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雑記「Don't call me, Henry」
 
2005年 07月 06日 ( 1 )
深呼吸したら、少し元気になった「深呼吸の必要」
今日観た映画は、邦画「深呼吸の必要」。
『ビーチボーイズ』『彼女たちの時代』の脚本家・岡田惠和氏の企画から、
『はつ恋』『月とキャベツ』の監督・篠原哲雄氏が作り上げた青春ドラマです。

“きび刈り隊(今でも沖縄に残る、さとうきび収穫時のアルバイト)”に応募した
主人公立花ひなみをはじめとする男女5人は、
それぞれが何かしらの事情を抱えて沖縄に訪れます。
毎日毎日激しい紫外線が降り注ぐ中、
全長3mのさとうきびを刈り取る日々を過ごす若者たち。
そして、雇い主である平良家のおじい、おばあ。
刈り取りのタイムリミットである『35日間』の中で、
彼らは一つのイニシエーションを共にします。

宿泊先である「平良家」では“言いたくないことは言わなくてもいい”というルールがあり、
全員それを口にすることなく、ただ寝食を共にするだけ。
しかし、時折姿を覗かせる彼らの“人生のパーツ”が、
まるでミステリー小説の中の謎を解き明かすように浮き彫りに。
彼らは徐々に互いに、そして過去の傷を受け入れるようになっていきます。

*
「深呼吸の必要」とタイトルのあるとおり、観終えた途端、
私も深呼吸がしたくなった映画です。

俳優らの演技が、舞台劇向きの生々しい演技で感情移入しにくかったのですが、
根底を支える世界観と映像に頑なな心が解けていき、
深呼吸することの大切さ、必要性が心に染み渡ってきました。

目の前に大きな壁が立ちふさがったとき、
大抵の人はまず「どうしようか?」なんて考えるはず。
“そんなときは、まず深呼吸してみよう”。
この映画がまず投げかけるメッセージは、そんな単純なこと。
そして、それがいかに次の一歩をより強いものにするかを教えてくれたようです。

*
実は最近、私は自分の進むべき道に少し迷っていました。
今の仕事は大好きですし、私の一生の中でこれ以上の仕事は無いと悟っています。
しかし一方で、遥か昔からの夢、映画業界で働くことを考えていました。

映画が好きで好きでたまらなかった大学時代。
三ヶ月学校に行かず、睡眠・食事・映画鑑賞だけを繰り返した日々。
少しも辛くはありませんでした。
ただ、それがしたかったからしていたというシンプルな毎日を、
私はいつの間にか、目指すべきものだと考えていました。
その頃、漠然と映画業界に進むしかないと考えていました。

最近、そんな昔をふと振り返ったら、近い将来自分は、
そこへ向かって歩いていくべきなのかもしれないと迷ってしまいました。

*
けれど、ふと“深呼吸”をして立ち止まって考えると、
最初にまず浮かんだのは、今の会社で初めて面接を受けたときの気持ちでした。
映画と同じように化粧品が好きで好きでたまらなくなって、
勢いだけで飛び込んだ、最初の面接。
そのとき出逢った人のことを思い出しました。

あの時、私は生まれて初めて、今の会社で一生働きたいと思いました。
あの時の直感は、人生にそうあるはずのない体験だったように思います。

過去を振り返ると、あの日のことは今も昨日のことのように鮮明に覚えていて。
未来を見ると、残りがたった30年ちょっとしかないと思えて残念になる。
そんな貴重な現在を生きている私は、とても幸せなのだと思いました。

*
宮崎駿監督の映画「魔女の宅急便」の最後を締めくくる言葉、
「落ち込むこともあるけれど、私は元気です」。
そんな言葉が、私をいつも一歩前に進ませるように、
きっとあの日感じたものが、今も私を大きな壁の向こうへ向かわせてくれているのだと。
特に深呼吸をした後、強く感じました。

走り続けることはとても大切だけれど、
どこかで、本当に大切なものを見失わないように立ち止まってみて。
「深呼吸の必要」は、私にとって、
観るたびに、そのことを教えてくれる映画です。

また迷うことがあったら、今日みたいに、
この映画の主題歌「深呼吸の必要/MY LITTLE LOVER」を聴きながら、
ゆったりと深呼吸してみることになりそうです。

*
[ 深呼吸の必要 ]
http://shinkokyu.jp/
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by katefactory | 2005-07-06 22:05 | 映画