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雑記「Don't call me, Henry」
 
2005年 04月 27日 ( 1 )
Shall We Dance?
先日、リチャード・ギア×J.Lo.(ジェニファー・ロペス)主演の映画、
「Shall We Dance?」を観てきました。
巷では、邦画のリメイク版ということで、封切り前の評価は賛否両論。
描かれ方も日本とアメリカでは微妙に違うようで、
基本的なストーリーの軸はそのままに、環境を多少弄くったようでした。

私的に、この映画の見所は、まずはJ.Lo.かな?と思います。
彼女の、芯の通ったような凛とした美しさは必見!
踊らないときの彼女が見せるピュアな表情や、
美しい体とダンスで表現される官能さなど、
J.Lo.の魅力を限界ギリギリまで誘い出している映画です。
(小耳に挟んだ話では、彼女は日本版の主演女優草刈民代にオマージュし、
 最初は演技を抑えていたそう)。
“踊る”ように移り変わる彼女の仕草や表情は、
上等なワルツのような優雅さを讃えていました。

一方。特に私が思い入れを感じたのは、リチャード・ギアが演じるジョン・クラーク。
ワンパターンな毎日だけど、それに幸せは感じているし不満はない。
少し日常が飽きたのかもしれないけれど、それでも良い。
家族がいるし、愛する妻もいる。
それで満足…と、言い聞かせ、努めて幸せであろうとする彼の後姿は、
幸福なはずなのだけれど、どこか寂しそうでもありました。

彼は、自分がつまらない男だと知っているし、
今の生活がつまらないものだと心のどこかで気づいている。
けれど、平凡で穏やかな日常こそ幸せだ、とずっと考えていたはず。
しかし、ある切っ掛けでダンスを始め、愛するように。
その人生のリニューアルが、私にはとても心地よく思えました。

*
特に私が一番心に残ったのは、こんなシーン。
ジョンが、ダンスを習っていたことを隠していた理由を、
妻ビヴァリー(スーザン・サランドン)に告白する場面です。
「今まで幸せだと思っていたもの以上のものを、望んだんだ。
 それが恥ずかしかった」と。
彼は、愛する妻に、そう打ち明けます。

プライドをはじめ、自分のすべてを捧げて勝ち得てきた生活。
それ以上のものがあることを、彼は知らないままで良かったのかもしれません。
しかし、愛する人との生活を否定することを、
彼は何よりも恥ずべき行為だと感じたのでしょう。

私には、彼の気持ちが胸に染み入るように共感を覚えました。
これまでの人生、振り返ると隠せないほどのミスをたくさん繰り返してきました。
なんとかプライドで乗り切ってきたこともたくさんあります。
今現在、そんな生き方ゆえに、幸福を手に入れているのだと、
自分自身褒めたくなるときもあります。

しかし、それが至上の幸せだと思っていても、
それ以上のものがあると分かってしまったら、
過去の幸福のすべては、崩れ去るのです。
そんな危うさに自らを投じるというのは、愚かな行為かもしれません。

彼の最大の幸福は、愛妻ビヴァリーが幸せでいること。
そんな彼女との時間に満たされない自分を感じたとき、
自分のすべての幸福を否定することと同じで、
それが、自分にとってとても愚かなことだということに気づいたのでしょう。

私は、そんな彼の姿に胸を打たれました。

*
私も、毎日仕事をして、週末はどこかへお出掛けする。
それもいつしか決まり決まったパターンに、
いずれは変わってゆくものだと思っています。
それは、実はとても幸せなことなのだけれども、
それを築いているはずの大事な日常が、
いつの間にか“退屈な日々”に変化しています。

しかし、たとえそんなことに気づいても、
ちっとも嘆く必要はない、とこの映画は語ります。
そんな「退屈なムードも、自分のちょっとしたステップで変えられる」。
ハートフルなダンスシーンで、それを教えてくれるのです。

*
…さあ、続きは映画館にてどうぞ。
心温まるストーリーと、軽やかなダンスを捉えた映像美で、
帰りについつい踊りたくなってしまうほど私は楽しみました。
GWに映画鑑賞を計画の方、こちらを選んでみてはいかがでしょうか?

*
[ 「Shall We Dance?」公式サイト ]
http://www.shallwedance-movie.jp/
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by katefactory | 2005-04-27 23:50 | 映画