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雑記「Don't call me, Henry」
 
絶妙なポリシー
今日、雑貨屋「イノブン」のオンラインカタログを眺めながら、一人物思いに耽っていました。

私が関西に住んでいた頃、よく通っていたのは、四条河原町にある店舗でした。
地下一階から五階まで、階層ごとにあらゆるジャンルの雑貨が揃えられ、
本当に安価でなかなか趣味の良いものが見つかるので、御用達店舗にしていました。

当時、私が、その店に通って買ったものと言えば、
キャンドルにアロマオイル、ステーショナリー、サイドテーブル、
錆付き加減が好みにマッチしたキャンドルホルダーなど、
あれやこれやと、まさに非生活必需品ばかりでした。
唯一、生活必需品かと思えそうなキッチン雑貨ですら、
ミルクピッチャーだったという、悲惨な買い物事情です。
(しかも、ミルクを入れておくためではなく、
 アイスティーを水出しで淹れるために購入しました)

最近は、そういった無駄遣いをやめて生活必需品を買おう、と心がけているのですが、
やはり「イノブン」は、私にとって最愛の浪費場所なのかもしれません。
覗くと必ず欲しいと思えるものを用意して、待っていてくれるのです。

今日、欲しくなったのは、
ムーミン木製マッサージャー(スナフキン) ※ツボ押し:リラクゼーションアイテム
Preiser(プライザー)盆栽フィギュア 年老いた旅行者たち ※置き物?
の2点。全く、生活には関係ありません。

私はこの2種類の雑貨に対して、心の底から欲しいと思うわけではありませんが、
買ったからといって、きっと無駄遣いだと思わないでしょう。
買うかどうかは迷うのですが、買ったとしても後悔はしないでしょう。
私は、そういう曖昧で“痒い”ニーズに応えてくれる「イノブン」が、大好きなのです。

話は変わりますが、こういう宙ぶらりんなニーズに応えることも、
非常に大事なことなんじゃないかと私は思うのです。
顧客が本当に欲しいものをただ与えるのではなくて、
「満足はしなくとも、買って後悔はさせない」アプローチというのは、
非常に消極的なようなイメージを受けますが、
ものすごく困難で、商品力やブランドに自信が無ければできないことでは?と思うんです。
だからこそ、それができるブランドというのには、私は一目置くようにしています。

特にここ数年では、資生堂のブランド「マジョリカマジョルカ」に、
そういう印象を抱いています。

私の印象では、「マジョリカマジョルカ」は、ただの「アナ スイ」の模倣です。
(デザインやシンボルを見て、そう思われた方も多いのでは?)
独特の世界観が受けている「アナ スイ」は、
「アナ スイ」や「スイドリームス」をはじめとしたフレグランスや、
薔薇の香りのする口紅に仕上がる「スイ ルージュ」シリーズなど、
秀逸なメイクアップアイテムを、星の数ほどプロデュースしています。
(まるで、サタン様が一心不乱につくったレイヴ・カラー(ネイルカラー)、とかいかがでしょう!)
しかし、「アナ スイ」は、10代の女の子には、少々高めの価格設定のように思います。
お化粧初めの女の子が手を出すには、少々抵抗があるお値段ではないでしょうか?

けれど「マジョリカマジョルカ」は、「アナ スイ」と同じように、
独自のゴシック調の世界観を、ブランドイメージに反映させつつも、
ドラッグストアでも販売し、価格をワンランク低く設定。
メイクを初めて楽しもうとする女の子でも、「アナ スイ」に比べて買いやすいように思います。
それに加え、「マジョリカマジョルカ」は、化粧品としての効果以外でも、
「シャドーカスタマイズ(¥525/税込)」のようなコレクター精神をくすぐるアイテムを揃えたり、
ユニークなネーミングやコンセプトを主張したり、
「持つ」「集める」「飾る」「眺める」など、さまざまな魅力にあふれたアイテムを発売しています。

「マジョリカマジョルカ」って、そういう付加価値がとても強い力を持っているから、
たとえ化粧品の効果が期待通りでなかったとしても、
顧客の信頼を失い難いブランドなのではないでしょうか。
(寧ろ、メイクアップブランドである必要性すら疑わしいものです)
同時に、それはメイクアップ効果を期待しない女性ですら、
サブのチャームポイントに惹かれ、購入する人も多いのでは?と思うのです。

さらに、そういう購買層の女性って、
もともと発色の良さとかメイクがイメージ通りに仕上がるかどうかが、重要な目的でなく、
「可愛いから買っちゃった♪」という物欲を満たすニーズを持っている顧客ですよね?
私のまわりにも、「マジョリカマジョルカ」のユーザーの場合、
そういう嗜好の女性が割合多いのですが、
彼女たちは、積極的にコアユーザーになって愛用するわけではないけれど、
”可愛いし安いから”買う一ユーザーたちだと思うのです。
見た目で可愛いか可愛くないか。
値段が高いか安いか。
一目瞭然な、シンプルな基準で判断し購買するから、
購買前に、後々のトラブル発生を自制してくれているとも言えそうです。
私には、彼女たちって、「愛してる!」と思ってるユーザーに比べて消極的に見えても、
実はロイヤルティが高まっていくだけの、美味しい顧客に思えるんですよね。
そういう顧客を抱えるブランドって、
きっと恐らく大手ブランドとか有名ブランドと呼ばれるより、
実質作るのが難しいし、強いブランドだと思うのは私だけでしょうか。

独特のポリシーを貫くことと、世間のニーズとのバランス感覚を
絶妙に擦り合わせて、“遊び心”という意外な角度からニーズを満たすブランド。
そういう存在は、早々廃れたりはしない気がするんですよね。

だからこそ、メンズコスメでも、そういう遊び心にあふれたブランドが欲しいなぁ、なんて。
ふと、そう考えることが、しばしばあるんです。
「持っている」。ただ、それだけでステータスになりそうなアイテム……うーん。

さて、話が長くなりそうなので、
メンズコスメのプロモーションに対するコメントは、本編で、また今度。

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[ INOBUN ]
http://www.inobun.com/index.html

[ MAJOLICA MAJORCA ]
http://www.shiseido.co.jp/mj/

[ ANNA SUI ]
http://www.annasui-cosmetics.com/
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by katefactory | 2005-02-15 23:51 | 雑貨
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