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雑記「Don't call me, Henry」
 
DISCOVER WEST「友と酒を、呑む」
私には、特に近しい6人の幼馴染がいます。
それは、中学生の頃の同級生。
3年間、クラスが違えど毎日同じ教室で弁当を食べ、
そのまま昼休憩はカードゲームで賭け事に興じた仲間たちです。

私が故郷に帰れば、大抵その中の面子が何人か揃って酒を呑みます。
酒、タバコ、ギャンブル、エトセトラ。
私は大抵の遊戯は彼らから学び、彼らとともに大人になりました。

*
今思えば、全員なるようになり、行き着いた先で生活しているようです。

私たちは田舎の学校に通っていたので、
義務教育の間は全員同じ学校に通いました。
しかし、やがて同じ日々を過ごしていた私たちの前に、
高校受験という現実がやって参りました。

そのとき、半分は工業系へ、私を含むもう半分は進学校へ進みました。
そこから道は6通りに派生し、私は私の道を歩き始めました。
早々に地元に残ることを決めていた者は、先の道へ。
そうでない者は、大学進学を心に留めて後者の道へ。

私は当時、故郷を出ることを、自分に対して果たすべき義務だと思っていました。
自分が住んだ町以外の場所で生活したい。
そんな願望を漠然と持っておりました。

そして、結局6人のうち、私だけが町を出て、大都会に引っ越しました。
それ以外の人間は、地元の大学や専門学校に進学し、就職。
やがて、結婚いたしました。

*
酒を呑むのは、ただ自分たちが大人になったことを示し、
自覚しようとしているためなのかもしれません。
大人になった今、どうすべきか。
かつて夢を語り合った友たちは、昔と変わらぬ少年の瞳のまま、
自分の家族と描く未来の設計図について熱く語っておりました。

田舎では、結婚適齢期は早いものだと教えられて育ちますし、
周囲も自然と、早めに身を固めることを望みます。
家を存続させるために、妻や孫の存在を求められます。
もちろん、私も実家に帰れば両親や祖父母に、口を酸っぱくして言われます。
お見合いの話すら、出そうなほどです。

父親となり、面構えも頼もしくなった仲間たち。
目もとに現れ始めたシワの一つ一つは、まるで勲章のよう。
黒髪に混じる数本の白髪は、苦労の証なのでしょう。

地元に残って生活するということは、それ相応の責任を強く求められます。
時代錯誤的な、お家存亡の策略も然り。

結婚することは、法的に、そして精神的に束縛すること。
それよりも、自由で享楽的な生き方のほうが好き。

そんなことを口にしましたら、「若いね」と彼らは笑いました。
そして、彼らはクイッと杯を軽やかに傾けて、地酒を煽っておりました。
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by katefactory | 2005-05-04 23:40 | 雑貨
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